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白馬大雪渓を登る |
左から杓子岳、鑓ヶ岳、立山、剣岳 |
白馬岳、鑓ヶ岳とお花畑 |
ハクサンフウロ、ミヤマセンキュウ |
ハクサンイチゲ、シナノキンバイ |
コマクサ |
今回の白馬岳登山は、猿倉から大雪渓を登り、山頂の小屋で1泊して、白馬大池へ縦走し、蓮華温泉へ下るコースです。 白馬岳は高山植物の宝庫、猿倉から大雪渓への道はトレッキングコースとしても人気があります。大雪渓からの涼しい風の影響かで結構高山植物も豊富です。 大雪渓の下端は白馬尻小屋の上部となっています。このコースは雪渓上を2時間30分連続で急登します。 大雪渓の終点は、葱平(ねぶかっぴら)です、ここからの登りは足場も悪く急坂で、落石の危険がありますので大休止も出来ません、石を落とさないよう細心の注意が必要です。登山中も杓子岳斜面からガラガラと石が落ちて鳴っていました。但しここはお花畑の名所で、鑑賞しながらゆっくりと登ります。避難小屋跡付近からは、雄大な山容と花々を見ながら山行を満喫できる道です。ここの高山植物は文化財保護法で「白馬連山高山植物帯」に指定されています。 翌日、大雪渓で落石があり1人死亡とのニュースを下山後知りました。又10日後には大雨で土砂崩落があり2人死亡と1人行方不明のニュースがありました、その後2週間通行止めになりました。天気の悪い時はこのコースは危険です、思い切って中止する勇気が必要と思います。 杓子岳の右に鑓ケ岳が現れると間もなく村営頂上宿舎です、猿倉から5時間半で村営頂上宿舎に着くことができました。頂上までは猿倉から高差1700m あります。稜線付近から白馬岳頂上までも高山植物(お花)の宝庫です。白馬岳のお花畑は日本一の種類と豊富さを誇っています。 白馬山頂近くに2軒の山小屋があり、頂上に近い方は白馬山荘(山のホテル並みの施設もあり)、20分下方面に村営の頂上宿舎があります。両方で、2200人の収容人数があります。 村営頂上宿舎にチェックインして、部屋に荷物を置いて、山頂への稜線を約1時間強散歩します。夏山の常ですが、午後になると下界がらガスが上ってきます(早い時は10時頃から)、従って朝のスタートは早いほどベターです。頂上宿舎の朝食も朝4.30から始まります。 村営頂上宿舎から白馬山荘までは20分、更に頂上までは15分掛りますので、ご来光を見るには、白馬山荘の方が便利です。 ご来光の時刻は、この時期は5時前後なので、4時に起床、ヘッドランプを付けて頂上へ向かいます。昨夜は雨が降っていたので見れるか心配でしたが、早朝は見事に晴れてご来光をに会えました。頂上宿舎に戻って朝食をとり、6時15分にはスタートです。 2日目は、白馬岳頂上から北へ小蓮華山方面へ縦走します。村営頂上宿舎から白馬大池迄の所要時間は3時間20分、更に下りが2時間30分、計約6時間のコースです。別にご来光で1時間プラス。 このあたりの縦走路・三国堺(長野・富山・新潟県)付近には、コマクサの群落があります、小蓮華山への縦走路はガレ山に見えますが、山道脇には高山植物が結構多く楽しめます。この縦走路は、三国堺への下りに足場の悪い下りが少々ありますが、概して鼻歌交じりで豊富な花を観賞しなが歩ける快適な縦走路です。 白馬大池からは、蓮華温泉方面又は栂池方面かに下ることになります、昨年夏に栂池から白馬大池を往復しましたので今回は蓮華温泉へ下りました。この道は森林帯を下りますが単調で飽きがきました、しかも所要時間2時間のところ、3時間も掛ってしまいました(標準時間は疑問)、バスの本数も少なく、乗継も不便ですから要注意です。唯一良かったことは素晴らしい泉質の蓮華温泉で汗を流せたことです、ここは新潟県です。 昨年の記録があるので詳細は省略します、 「2007年夏/蓮華温泉」 からどうぞ。 オートスクロールのパノラマ写真は こちら : Windows Live フォトギャラリーで作成したパノラマ写真を、FLASH で加工し、山名入りオートスクロールのパノラマ写真にしました、複数のパノラマ写真を連続再生します。私の他の広告の入るHPに繋がります、理由は当サーバは1ファイル1MBという制限があるためです。 今冬の降雪量は例年並で、春先からの気温が高く山岳の残雪は少な目とのことでしたが、標高2300m付近から上部は、例年よりも残雪が多いとのことでお花畠も8月に入って見頃になったようです。通常は小雪渓を横切るのですが、今年は雪渓上部から秋道を歩行するようになっていました。今年はカラ梅雨気味で早めに梅雨明けしたのですが、太平洋高気圧が強くならずに、夏空は続かず安定しませんでした、その割には猛暑とゲリラ的な集中豪雨が多かったようです。 |
(余談) 私が北アルプスに最初に登った山が白馬岳で、20歳の時でした、古希を迎えて、記念に50年ぶりの白馬岳登山を計画したのです。 |
ストック (ステッキ) について 最近まで私はストックを使わない主義でした。カメラ撮影には邪魔で、岩や梯子の登り降りにも邪魔だし、街の中の移動中での収納も面倒と思っていたからです。しかし最近の中高年の登山者の殆どの人はストックを使っています。昔は雪上ではピッケルでしたが今では本格的な冬山でないかぎりあまり見かけません。今年の冬山軽登山で使ってみたところ使い心地が良かったので、最近の登山では持参して重宝しています。お年寄りの道具のように思っていたのですが、山登りには、足腰への負担軽減、脚力の補助、体のバランスを保つたり出来て良いと思うようになりました、特に下りなどでは膝の負担軽減に有効です、年なんだからもっと早くから使用してもよかったのにと感じました。 ストック(stock)とステッキ(stick)の言葉ですが、前者がドイツ語で後者が英語で同じ意味なんだそうです、ストックは山スキーの流れからきたもので、普通の杖のことをステッキというそうです、トレッキングポールともいうようです。 ところが、ストックの使用方法で問題が提起されています。ストックの先端にはラバーチップが付いていますが、これは街中の移動中のプロテクトの役目のみではありません。尖ったストックを地面に突き刺しながら歩くと登山道の土が帯状に掘り起こされて雨が降れば土が流され、登山道や植物へダメージ与えることになるのだそうです。しかし木道や岩道ではラバーチップは滑りやすいのでカバーを外して使うように指導されることもあります(説明書ではスリップレスラバーチップとはなっていますが)。登山にストックを使うのは、欧米から入ってきたもので、欧米の山では岩礫地帯が多いので問題ないようですが、日本の山では土が多いので、先端を土に突き刺しての使用は、登山道や自然にダメージを与えてしまうとの指摘です。トレッキングバスケットを取り付けてあれば沈み込みは浅くて済みますが穴をあけるのは同じです。面倒でも登山道にその都度合わせて使い方をこまめに変える必要があるようです。 |