山の写真集 (2008年冬 特集 1)

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車山スノーシューハイク  撮影 : 2008/1/26   全ての写真はここをクリック

車山頂上から北アルプス連峰
(中央の白い平原は八島湿原)

車山湿原から車山山頂

正面は蓼科山〜八ヶ岳

近年人気になってきているスノーシューハイクの初心者用日帰りバスツアーに参加してきました。新宿を7.15発、中央自動車道・諏訪ICで下りて、車山高原に向かいます。中央自動車道のバス車窓から冬の南アルプス、八ヶ岳が良く見えました。バスは車山高原の駐車場に着きます。ここで、スノーシューとストックとお弁当が支給され(ツアー込み)、インストラクターから、リフトに乗る時の注意を聞きます、ザックは前背負い、スノーシューとストックを落とさないように手持ちせよ、落とすと参加中止と結構面倒です。
ここはスキー場ですから、スノーシューをやるためにリフトを有効利用させてもらうので止むを得ません、土曜の好天で混んでいました。
スカイライナー(6分)とスカイパノラマ(8分)の2本のリフトを乗り継いで車山山頂駅に到着します。リフトを降りて、未だスノーシューは付けずに山頂(1925m)へ向かいます(数分)。ここで昼食(お弁当)です。食事もそこそこにして、この上々の天気の展望の写真撮影です。

車山山頂から眼前の蓼科山から、北八ヶ岳・八ヶ岳連峰、富士山、南アルプス、中央アルプス、御岳、北アルプス、浅間山などの360゜の展望に恵まれました。厳寒期にこのような好天気と展望に恵まれたのは幸運です。厳寒期の山頂では−10℃以下になることが多いのに、今日は−3℃位で、しかもほぼ無風で暖かくラッキーでした。じっとしていると結構寒いのでが、歩行中はポカポカと暖かいものです。

車山のスノーシューハイクのコースは、山頂付近とスキー場の東側が主体のようです(スノーシュでスキー場には入れません)、現地の山岳専門家のインストラクターが案内するのですが、天気によってその都度コースを決めるようです。今回は、天気が良いので車山山頂を中心にぐるりと1周する冬山コースでした。今日のような天候の経験から、冬山とはこんなものだと絶対に考えないようにと、インストラクターの指摘がありました。
山頂で、スノーシューの使い方をインストラクターから指導を受けスタートです。初心者用ツアーでしたので、約2/3の方はスノーシューは初めてのようでした。42名の参加でしたので、2班に分かれて、2名のインストラクターが付きました。

今日は天気がよいので、稜線コースが主体でしたが、本来スノーシューは雪山の道のない樹林帯を歩くのが良いのです。しかし文句を言ったらバチが当ります、こんな素晴らしい展望の中を歩けることは滅多にありませんから。
ここ車山はスノーシュー入門としてはうってつけの場所です、スキー用リフトに便乗出来て高度を稼げます。しかしスキー、スノボーが主体の場所ですので隅っこにはじき出されている感じは否めません、しかし稜線に出ればスキーヤーとは別の世界を体験が出来ます。
湿原には部分的に木道があり、ここに雪が積もっていますので、木道を外すと落とし穴のように深みに落ちます、目でみては区別出来ませんので、ガイドでないと分かりません。踏み後のない雪が深い部分をラッセルする場合は、2倍くらいの労力を要しますが、和かんじきより楽のようです。

今回は、山頂を中心にぐるりと1周するコースで、リフトの乗り継ぎ場所迄でハイクは終わりでした、ここからリフト(スカイライナー)で下りました、通常(個人)スキー場のリフトは下りに使用出来ないのですが、現地インストラクター付きならOKのようです。又ここからリフトを使用せず樹木帯を下るコースがあるようで、天候の悪い時に利用するようです。11時スタートで2時30分に戻りました、正味2時間半位の歩行でしたが、初歩のスノーシューとしてはこんなものでしょう。

今年の寒さは厳しいのですが、積雪そのものは少ないようです。車山高原のスキー場の積雪は100pということでしたが、山頂から稜線の積雪は少ないとのことでした。しかし連日の寒さで雪質は素晴らしいパウダースノーで気持ち良い感触の歩行でした。
積雪が少なめで草が完全に雪で覆われておりません、首都圏近郊の日帰り圏の山でのスノーシューのベストシーズンは2月です。
私は若い頃、冬山の経験があり、ピッケル、8本爪アイゼン、和かんじきを持って登山していましたが、スノーシューを使うのは今回が初めてです。使った感想ですが、今回のコースでは「和かんじき」より楽だと思います(下欄に詳細に比較しました)。
スノーシューは体重・身長・荷物量をさっと見て決めてくれますが、男性用に比べて女性用はかなり小さめで、差が大きい感じがしました。ストックは身長から 45cmマイナスの長さを選びます。
今回のバスツアーは満席で、下は小学生から70歳代までの幅広い方の参加でした。帰りは白樺湖温泉で温まることが出来ました(ツアー込み)、新宿に夜8時に到着、1日遊んで全て込みで一人 1万円でした。

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(参考)

個人装備 :
 個人が用意する装備としては、防寒防水の登山靴、ブーツタイプでない靴の場合はスパッツ併用、防水防風透湿のジャケットとオーバーズボン、中に着る防寒着、防寒防水のグローブ、サングラス、耳の隠れる帽子、ザックなどが必要です。スノーシューとストックは現在のところレンタル方式が多いようです。重ね着で前が開けられるようにし、温度調整をしながらあまり汗をかかないようにするのがコツのようです。さらに重ね着スタイルだと車中と現地の衣替えがスムースです。

スノーシューと和かんじき(わかん) :
 和かんじきは日本の雪国・雪山を歩くために昔から使われてきた用具です。爪先と踵が自由に使えるので普通の歩行感覚で歩けます。傾斜のある冬山の雪を一歩一歩踏み固めながら歩くのに向いています、反面、大雪のラッセルは大変です。
 一方、最近人気のスノーシューは、北米から来たもので「西洋式かんじき」と呼ばれます、着脱が楽で、表面積が広くて雪に潜りにくいので大量の新雪が積もったところ(且つ より平坦なところ)の歩きに適しています、引きずりながら歩くと楽です。又金属の爪が付いているのでアイスバーン状の雪道でも滑りません。軽い雪質(パウダースノー)の場合はスノーシューが適しています。
反面、スノーシューは踵を雪面に効かせる事ができないので傾斜のきつい斜面(約30度)の特に下りでは滑りやすいのが難点です。前かがみで、膝を曲げて、足先をしっかり踏み込んで、歩幅を小刻みにすれば転ばないでしょう。又深みに潜ると上に雪が被さって足を上げるのに一苦労します、又スノーシューは横向きには使えません。種々のスノーシューがあり、ヒールの下にヒールリフターを立てることにより急坂が登りやすくなるものとか、ヒールブロッカーで下降時に踵を固定することができるものも等があるようです。
森林帯の平坦なエリア(奥日光など)ではスノーシューを、傾斜の多いエリアで雪の重い地域(蔵王など)では和かんじきを、ツアーや現地で採用しているようです。

スノーシューとバックカントリー :
 スノーシューとは、深雪の山を歩くための「和かんじき」の西洋式のものです。初めての人でも簡単に、子供からお年寄りまで楽しめる雪あそびの道具です。無雪期には草が茂っていて、道のない森林帯に雪が積もれば、何処でもスイスイと入っていく事ができ、動物や足跡に会えたり、真っ白な雪原、霧氷、鳥たちのさえずりを楽しむことが出来ます。白銀のモノトーンの世界は強烈で清廉な感動を受けます。スノーシューハイク(正式にはスノーシューイング)をはじめたらやみつきになるようです。
スノーシューを雪山での遊びに使うといっても、冬山の知識と経験と装備が必要です。充分な準備をして、最初は、現地の専門家の指導と案内で始めることが鉄則です。森を歩くグッツとして、和かんじき、クロスカントリースキー、テレマークスキーという道具がありました、どれも長短があります。和かんじきは大雪に弱くラッセルが大変です、クロスカントリースキーでは、ちょっとした坂でも登り下りが困難です。テレマークスキーは坂に強いのですが、難しい技術が必要で初心者には無理です。その点、スノーシューは、ラッセルし易く、坂道も比較的簡単に上り下りが出来、技術を要しません。
 一方、最近バックカントリーという言葉をよく耳にします、バックカントリーは直訳すると裏山という意味になります、スキー場などの人工的に整備されたゲレンデの外の雪山を楽しむ遊びのことです、山スキー、ネイチャースキー、スノーボード、スノーシューなどがそうで、スノーシューはその道具の一つです。ゲレンデとは違って、踏み荒らされてない雪山の素晴らしい自然に遭遇出来ます。スキーでのスピードの爽快さはあるにせよ同じ場所を行ったりきたり繰り返すのとは異なる自然相手のスポーツです。ここ数年、日本でもバックカントリーへの関心が高まってきていますが、スキーやスノボーに比べると、狭い日本ではまだまだマイナーなスポーツです。大自然と向き合ってじっくりと体感する、これがバックカントリーの良さです。又ハイクアップ(登り)と自然の山域というキーがバックカントリーの要素と言われているようです。バックカントリーに使われる山域は国立公園として指定されている部分が多いようです(原則私有林には入れません)。
 関東近郊のスノーシューのエリアーには、水上地区、奥日光、車山、北八ヶ岳、八ヶ岳山麓(清里など)、美ヶ原、志賀高原、菅平、軽井沢、草津、鹿沢・湯ノ丸高原、高峰高原などが有名です。少し足をのばせば、乗鞍高原、上高地、栂池、斑尾高原、会津高原、磐梯高原、蔵王(坊平)などがあります。


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